今月4日。両者1勝1敗で迎えた女流王将戦三番勝負の第3局が東京・将棋会館で指された。戦型は3戦連続の相振り飛車。西山の攻めをしのいだ後の里見の反撃が厳しかった。
午後4時55分、西山が投了。里見の3期ぶり通算8期目の女流王将獲得が決まった。
将棋の里見香奈女流五冠(29)=清麗・女流名人・女流王位・女流王将・倉敷藤花=が、第43期女流王将戦三番勝負(囲碁・将棋チャンネル主催)を制して2年ぶりに女流五冠に復帰した。前女流王将の西山朋佳女流三冠(26)=白玲・女王・女流王座=との女流タイトル戦は5回目で、初めて勝った。これまで経験してきた数々の試練が血肉となり、将棋の質も変化しつつある。
里見は三番勝負を「悪いところも出たが、気持ちを切らさずに指せた」と振り返った。一方、西山は「勝負どころでいいところに手が伸びなかった。ふがいない内容の将棋が多かったが、伸び代と考えて今後も頑張りたい」。10月半ばに自身初の女流四冠となったが、その時のような笑顔はなかった。
感想戦の後、里見のインタビューが行われた。本局では早い段階でうっかりがあって苦戦を意識したが、崩れなかった。「不思議と冷静に考えられた」
そのように戦えた背景には対局数の増加がある。
棋戦が増えた影響で今年度は…
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