航空業界の「救世主」は貨物 コロナ前より増、普段は運ばぬものまで

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友田雄大 ニューヨーク=真海喬生
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 新型コロナ下で航空貨物が活況を呈している。「巣ごもり需要」などで増えた荷動きを海運がさばききれずに運賃が高騰、価格差が縮まった飛行機に輸送機会を求めて流れ込んでいるためだ。従来は飛行機で運ばなかった大型貨物も目につくといい、旅客減に苦しむ航空会社には「恵みの雨」となっている。

 例年、11月3週の木曜に販売解禁となるフランスワインの新酒「ボージョレ・ヌーボー」。コロナ前までは10月末に日本に届いた初荷が今年、羽田空港に着いたのは10月23日と、例年より1週間ほど早かった。

 初荷を手がけたサントリーホールディングスによると、航空貨物の輸送状況が逼迫(ひっぱく)しており、解禁に遅れないように日程に余裕を持たせるためだった。それぐらい今、貨物専用機や旅客便の貨物スペースが奪い合いになっている。

海運との具体的な価格差は…

 原因の一つは、コロナで在宅…

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    佐橋亮
    (東京大学東洋文化研究所准教授)
    2021年11月15日9時14分 投稿
    【視点】

    コロナ後を色々と考えさせられる記事です。「コロナ前は12・5倍あった海運と航空貨物の価格差は3倍まで縮んでいる」、結果として船に積みきれないものが飛行機に、とは以前では考えられない話です。日本の海外物流は、重量ベースでは90%台後半まで海運

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