「校舎内で日常的に交流を」名大院教授ら、地域課題解決で調査研究

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 三重県松阪市と地域課題の解決に向けた連携協定を結んでいる名古屋大大学院環境学研究科が、これまでの調査結果を同市内で発表した。中山間地での集落維持や公共施設の今後のあり方などについての調査や研究の成果が各研究者から示された。

 小松尚教授(55)=都市環境学=は、2020年に公民館と融合して建て替えた松阪市立鎌田中学校を例に、自治体の収入減少が見込まれる中での公共施設のあり方や地域住民との関わりについて発表した。

 2010年ごろ、鎌田中校舎の老朽化に伴い、「コミュニティー・スクールにふさわしい校舎を」との機運が高まった。小松教授はアドバイザーに就任し、住民の要望を聞き取り、校舎内に公民館機能を併せ持ち、調理室、多目的ホール、図書などを扱うメディアスペースを地域との共用部分にする基本構想をまとめた。

 小松教授は「公民館活動を夕方以降や休日に特定せず、平日の午前中も生徒たちが高齢者らの姿を日常的に見て交流できるようにした」と話した。

 中山間地の集落や公共交通機関の維持に関する発表も相次いだ。移住や定住の促進で人口減少のスピードを遅らせたり、農林地の集約や適正な利用を進めたりすることが待ったなしの状態にあると指摘された。