韓国エンタメに大差で負け、作るべきは「鉄棒」 秋元康×小島瑠璃子

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構成・川村貴大
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 日本のエンタメは、韓国に大差で負けている――。ヒットメーカーとして知られる作詞家の秋元康さんは、そんな言葉を口にした。TOKYO FMの新番組「いいこと、聴いた」(日曜午後1時)でパーソナリティーを務める秋元さんとタレントの小島瑠璃子さんに、今求められるラジオ番組の姿や、「イカゲーム」、K-POPを含めた日韓エンタメ論、乃木坂46などのオーディションで原石を発掘しプロデュースする方法論について聞いた。

 ――番組が始まって1カ月あまり経ちましたが、お互いの印象はいかがですか?

 小島「秋元さんは、私にツッコんでくれるのがものすごくうまいんです。私が言ったことで、そのまま放置されたらリスナーの人がわかりづらいかもしれないことを、あらかじめ回収しておいてくださるんです(笑)。私は『しっかりしている』と思われがちなんですけど、非常にノーガードの人間なので、そこが本当に助かっています」

 秋元「小島瑠璃子という人は、『こうしなきゃいけないんだ』と、かなり殻を作っているんですよね。そういうのが『もったいないな』と思うことがあるので、『もっと暴れていいんじゃないかな』と思います。彼女は本当に『知的な狂人』ですから」

 小島「『きょうじん』は狂うほうの『狂人』ですね(笑)」

 秋元「せっかくのフリートークの番組だから『もっと普通で良いのにな』と思うんだけど、局アナ的にまとめちゃう。台本にこう書いてあろうが、脱線したほうが聴いている人にとっては面白いから、そっちに行っても良いと思うんですけど、ちゃんと台本に戻そうとする。根が真面目なんだよね」

 小島「そうなんです。今日の収録で秋元さんに言われて、キョトンとして爆笑しちゃったのが、『小島さん、もっとダラダラやろうね』って言われたんです。『人生で言われたことがなかったな』と思って、ハッとしました。私は長女だからか、しっかりしなきゃいけないという気持ちが強く、『ダラダラやろうね』という言葉にはびっくりしました。数年経ったらこの番組は、私が暴れながらおいしいものをバクバク食べている番組になるかもしれないですね(笑)」

 秋元「たぶんラジオって、今は過渡期だと思うんです。(音声SNSの)『クラブハウス』がなぜ一時期あんなに爆発的に流行したかというと、(従うべき台本のような)フォーマットがなかったからだと思うんですよね。フォーマットがないから『何があるんだろう?』と思って聴くわけです」

 「だけど、ラジオには台本があって、クリスマスシーズンであればクリスマスの話になるし、1年を振り返る時期には流行語大賞とかの話になる。それはたぶん、僕がラジオの放送作家だった頃と変わっていないんです。そういえば僕も、山口百恵さんの番組をやっていたときには『クリスマスの思い出をお話しください』というような台本を書いていたと思うんです。でも今は、そういうところから脱線した話がきっと面白いんじゃないかなと思います」

 「僕がなぜ、小島さんが(パーソナリティーとして)良いかなと思ったかというと、小島さんのことを何も知らないからなんです。これがもし指原(莉乃)だったら、指原のことはだいたい分かっているから、何を言うかもわかるし、エピソードもこれを出してくるだろうなというのがわかるから、つまらないんです。やっぱり知らないことのほうが面白いじゃないですか」

 ――予定調和ではなく、小島さんからどんな話が飛び出してくるのかわからないのが面白い、ということですね。

 秋元「そうです」

 小島「私がもうちょっとビビらずに、開放できるようになったら良いんですね」

 秋元「でも、あんまり開放しちゃうとなぁ……」

 小島「使いどころがなくてほとんどカットになって、オンエアを聴いたら音楽番組みたいになっちゃうかも知れないですね(笑)」

 ――お二人は日本のエンタメ界で活躍されていますが、韓国のドラマやK-POPアイドルが世界を席巻している中で、日本のエンタメはこれからどうしていくべきだと思いますか?

 秋元「(小島さんは)どう思いますか?」

 小島「やっぱり『イカゲーム』(ネットフリックスで配信中の人気韓国ドラマ)はすごく面白いですね。秋元さんからも『こういうところが面白かったね』とラインをいただいて、ちょっとだけお話しさせていただきました。私は今、秋元さんに言われて思ったのですが、やっちゃダメなことはないのに『これはダメ』となっていたものを、いったん本当にダメなのかどうかを見直さなきゃいけないと思いますね」

 秋元「そういうところが真面目だよね」

 小島「そうですね(笑)」

 秋元「日本のエンターテインメントで言えば、韓国に大差で負けていると思います」

 「それはなんでかと言うと…

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