-3.5%は「健闘」 コロナ禍のアニメ市場(小原篤のアニマゲ丼)

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 1年前の本欄を引くと2019年のアニメ市場は「かねて『多過ぎる』と言われていた作品数が減少、制作者の収入は上昇、全体の市場は拡大を続け、何だか良いこと尽くしです。そう、『コロナ』の前までは」。それで20年はどうだったかというと市場は縮小するも小幅にとどまり、現状は制作予算が増加し受注も好調、トレンドとしては作り手も受け手もデジタル化&グローバル化、といったところでしょうか。本欄毎年恒例、日本動画協会「アニメ産業レポート2021」(11月4日刊)の読み解きです。

 2020年のアニメ市場を分析した今回のレポートによると、コロナの影響でアニメ制作がストップしたり、放送・劇場公開が延期になったり、ライブやイベントが中止になったり、というのはありまして、当然これらは入ってくるお金に響いたわけですが、その一方で「巣ごもり需要」のおかげで配信が伸びたりキャラクター商品がネットで買われたりし、海外需要の方も底堅いものがあって、トータルのプラスマイナスで市場規模は前年比3.5%減でした。前年のレポートの予測は「大減速の年になると思われる」でしたが今回の結論は「“健闘”という言葉が思い浮かぶ」。いやぁ、ホッとしましたね。少し詳しく数字を見ていきましょう。

写真・図版
「アニメ産業レポート2021」から

 アニメ産業市場(ユーザーが支払った金額を推定した広義のアニメ市場)は19年の2兆5145億円からダウンし20年は2兆4261億円。内訳で51.1%を占める「海外」(上映・放映・ビデオ・マーチャンダイジングなど海外のエンドユーザー売り上げの総額)は前年比103.2%の1兆2394億円、内訳で24%を占める「商品化」(アニメ関連商品の売り上げ)は同99.2%の5819億円。次に大きなシェアを占める「遊興」(アニメ作品を使用したパチンコ・パチスロ台の出荷額)は同82.2%の2630億円と落ち込みましたが、その次の「配信」は同135.8%の930億円。強い!

 一番減り幅の大きかった「ラ…

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