京都企業決算まとめ 製造業は業績急回復、宿泊・飲食関連は厳しく

諏訪和仁
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 京都府内の大手企業の4~9月の業績(中間決算)がまとまった。日本電産村田製作所などの製造業は総じて好調だった。一方、この間、新型コロナウイルスの感染拡大が収まらず、自粛を求められた観光や飲食にかかわる業種は厳しい状況で、明暗が分かれた。

 京都銀行の土井伸宏頭取は12日の記者会見で、「京都の電子部品半導体製造装置関連の大手メーカーが非常にいい決算で、最高の売上高、利益が珍しくない状況」と話した。同行はメーカーではないが、この日発表した中間決算で、純利益が前年同期比25・9%増の137億円と6年ぶりに最高益を更新した。

 業績を押し上げたのは、同行が株式を持つ京都企業から受け取る配当だ。土井頭取は「京都の大手企業が配当を増やし、増益の大きな要因(になった)」と説明した。

 モーター大手の日本電産は売上高が2割増え、過去最高だった。エアコンや冷蔵庫に使われる家電用や、電気自動車の駆動用などの車向けの伸びが大きい。海外での売り上げが9割を占め、中でも中国を中心としたアジアが約半分を占める。それでも、永守重信会長は決算説明会で「業績の社内計画はもっと高いところにあり、達成できていない。(来年3月までの)通期で取り戻したい」と話した。

 村田製作所は、売り上げ、本業のもうけを示す営業利益、純利益がいずれも過去最高。京セラも売り上げが過去最高だった。両社ともスマホやパソコン、タブレットなどに使われる電子部品が大幅に伸びた。コロナ禍で世界中で人の行き来が制限され、仕事や授業といったやりとりに使う通信機器の販売が増えているためだ。

 一方、宿泊や飲食は落ち込んだ。京都ホテルオークラなどを運営する京都ホテルの売上高は、前年同期より3億円増えて15億円だったが、営業損益は13億円の赤字だった。従業員の給料や建物の費用は、すぐには減らせないことが響いた。売上高はコロナ前、2019年の中間決算の50億円の3割に減った。3本柱である宿泊と宴会、飲食がいずれもコロナ禍の打撃を受けた。

 宝ホールディングス(HD)の業績はグループ全体でみれば好調だが、傘下で主力の宝酒造は、特に飲食店向けの「松竹梅」などの日本酒や消毒用のアルコールの販売が減った。宝HDの高橋秀夫取締役は「飲食店向けは回復傾向にはあるが、完全に戻るには時間がかかりそうだ」と話した。(諏訪和仁)