静岡知事「コシヒカリしかない発言」は不適切、自民が不信任案提出へ

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植松敬 玉木祥子
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 【静岡】川勝平太知事が参院補選の応援で「(御殿場には)コシヒカリしかない」などと発言した問題をめぐり、県議会最大会派の自民改革会議は12日、知事への不信任決議案を提出する方針を固めた。川勝知事は同日の定例会見で、辞職について「今は考えていない」と述べた。

 自民改革会議は12日午前にあった役員会と議員総会で、対応を協議した。発言内容を問題視する声が多く、法的拘束力のある不信任決議案を提出する方向でまとまったという。

 総会後、野崎正蔵代表は会見を開き、「知事の不適切な発言は何度も繰り返されている」と批判。「時期をみて提出していきたい」と話した。一方、公明党県議団の蓮池章平団長は、不信任決議案について「今の時点では決められない」と語った。

 県議会事務局によると、戦後、静岡県知事への不信任決議案が出されたのは1回だけ。1973年9月、当時の竹山祐太郎知事に出されたが、否決された。

 地方自治法に基づく不信任決議は、出席議員の4分の3以上の賛成(51人)で可決する。可決すると、知事は10日以内に議会を解散しないと失職する。

 県議会(現在67人)を会派別でみると、自民改革会議40人、公明党県議団5人、ふじのくに県民クラブ17人、無所属(共産党含む)5人。知事を支える「ふじのくに」の全員が反対した場合、不信任案は否決されることになる。ふじのくにの佐野愛子会長は取材に対し、「会派内に不信任の考えはないと思う。まとまった対応をしようと話し合っている」と話した。

 一方、自民は12日、県議会に提出された知事の辞職を求める御殿場市民の請願を審議するため、公明党県議団と臨時県議会の招集を知事に求めた。地方自治法では、定数の4分の1以上の議員が要求すれば、知事は20日以内に議会を招集しなければならない。川勝知事は「適切に日程を決めたい」と話した。

 知事のコシヒカリ発言は先月23日、山崎真之輔参院議員の集会の中であった。今月9日に自民など県議が知事に抗議文を提出し、同日に知事が「誤解だ」などと釈明。10日に一転して謝罪し、発言を撤回していた。(植松敬)

知事、改めて謝罪・発言撤回

 「しょうがない。さまざまな…

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