ライブ中に突然の銃撃 楽屋に逃げ込んだ30人、暗闇で待った2時間

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パリ=疋田多揚
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 130人が犠牲になったパリの同時多発テロから13日で6年を迎え、各地で追悼式が行われた。今年は事件の裁判が始まり、生々しい記憶が社会によみがえっている。生還者や遺族は裁判で証言することで、事件の意味を問い直し、あるいは肉親が生きた痕跡を伝えようとしている。(パリ=疋田多揚)

床の血で滑り、遺体につまずいた

 オリビエ・ラプロさん(39)は6年前の夜、1500人で埋まったルバタクラン劇場にいた。妻と2階バルコニーの最前列から身を乗り出し、ロックバンドの演奏を聴いていた。電光掲示板は21時43分と表示されていた。

写真・図版
ルバタクラン劇場から生還したオリビエ・ラプロさん=10月28日、パリ、疋田多揚撮影

 入り口で銃撃が始まり、人が倒れ始めた。発砲音がするたび、火花が見えた。非常口を探したが見つからず、やむなく1階と2階の踊り場にあった楽屋に逃げ込んだ。10平方メートルほどの小部屋は30人ほどの避難客で埋まった。後から入ろうとする客は断らざるを得なかった。外からは銃声、そして爆発音が聞こえていた。

 楽屋の電気を消し、音を立てないよう注意し合い、気配を消して時間が過ぎるのを待った。パニックで叫ぶ人、それを注意する人。携帯を見続ける人、足を撃たれて血を流す人……。

 「衝撃と、いたわり合う気持…

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