日米両政府、鉄鋼・アルミの追加関税見直しへ本格協議 15日から

青山直篤
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 日米両政府が15日から、米トランプ前政権が発動した鉄鋼・アルミ製品への追加関税を見直す協議を本格的に始めることになった。レモンド商務長官が来日し、萩生田光一経済産業相や林芳正外相と会談する。

 レモンド氏のほか、米通商代表部(USTR)のタイ通商代表も来日する予定だ。両氏は協議開始を発表した12日の声明で「米国と日本は(米通商拡大法)232条の(追加関税)措置や鉄鋼・アルミの過剰生産を含む両国の懸案の解決を図る」と表明。過剰生産は「大部分は中国によるものだ」として「民主主義国家による同盟を強めるための解決策を探る」と述べた。

 トランプ前政権は2018年3月以降、中国や日本、カナダ欧州連合(EU)などからの輸入について、鉄鋼は25%、アルミは10%の追加関税をかける措置を順次発動。安全保障上の同盟国も対象にしたため、主要7カ国(G7)の枠組みの動揺を招いた。

 バイデン政権は今年10月末、EUとの間で鉄鋼関税の一部免除に合意した。日本はEUやカナダと違い、追加関税への報復措置を控えたのに、いまも追加関税がかかったまま、取り残された格好となっている。

 米欧間では、中国が自国産業への不透明な補助金を通じて過剰生産を引き起こしている問題や、鉄鋼産業の脱炭素化に取り組むための協議の枠組みをつくることも合意している。レモンド氏は4日の記者会見で「日本との間でも232条の関税の問題を解決したい」と表明。タイ氏も10日の朝日新聞などとの会見で、日本との間でも「過剰生産や(脱炭素化の努力を通じた)気候問題への対応など、あらゆる次元から検討する」と述べている。米欧の合意もたたき台として、日本との議論を進めたい意向とみられる。(青山直篤)