最年少四冠の藤井聡太竜王、中原誠十六世名人「驚きを通り越した」

村瀬信也
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 藤井聡太竜王の成長は大先輩の想像も超えている。26歳で名人を含む四冠になった中原誠十六世名人(74)=2009年に引退=は「10代での四冠は驚きを通り越している」と語る。「若い時にタイトルを獲得しても防衛するのは難しい。夏の棋聖と王位の防衛戦がネックになると思っていた。こんなに早く三つ、四つと増えていくとは思っていなかった」。今回の竜王戦についても「4勝0敗というスコアは意外。第1局は豊島さんが明らかに優勢だったが、藤井さんが勝って勢いがついた」と話す。

 自身も1973年に4連勝で王位を獲得し、初の四冠になった。「3連勝で決着局を迎えたのでプレッシャーはなかった。藤井さんもそうだったのでは」。当時はタイトルが五つで、その後に六つ、七つと増える過渡期だったが、全冠制覇はならなかった。「タイトル戦が重なると日程面できつくなる。全冠制覇を目指した時は体力勝負だと感じた」

 藤井竜王は、名人につながる順位戦では上から二つ目のB級1組に在籍する。「(名人挑戦権を争う)A級に上がって、いずれ名人になるだろう」。現在は八つあるタイトルを独占する可能性もあるとみる。「今後、さらにタイトルを取って、防衛戦が増えた時にどれだけ大変に感じるかは、本人しかわからない。将来的に八冠を達成できるかどうかは将棋の強さより、体力とコンディション次第だと思う」村瀬信也