第9回大谷翔平が光を当てた米国の野球史 「二刀流」であふれた黒人リーグ

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聞き手・構成 遠田寛生
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 大谷翔平の活躍はグラウンド外に大きな影響を与えた。博物館の館長は何人もの伝説的な選手の存在を掘り起こしたと言います。

ニグロリーグ野球博物館館長 ボブ・ケンドリックさん

1993年にボランティアとしてニグロリーグ野球博物館で働き始め、2011年4月から館長を務める。

 エンゼルスの大谷翔平が米国に来た2018年、疑いの目はたくさんあった。

 日本のプロ野球では可能でも、こちらのリーグでは二刀流は通用しない、と。

 違う国と文化で育った選手だ。肩の上にのしかかった重圧は想像を絶する。

 今年、できないと思われていたことを彼はやってみせた。称賛に値する。

 彼のプレーは見ていてワクワクする。そう思う人は多く、その空気感をデンバーで行われた今夏の球宴で体感した。

 私も出席していたのだが、あのイベントはもう完全に翔平のショーになっていた。何もかも完璧にこなしていたよ。

 うれしいのは、翔平の大活躍により、今は消滅した「ニグロリーグ」(黒人リーグ、現在は大リーグの歴史の一部に認定)に再びスポットライトが当てられたことだ。

 翔平が何か記録を残すと、いつもベーブ・ルース(主にヤンキース)以来という感じになる。ルースの投手としての本格的な出場は1919年が最後だ。

 しかし、実はそうではないんだ。2人の間にも、投打の二刀流をこなすスターは「ニグロリーグ」に結構いた。

 たとえば、テッド・ラッドク…

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