官房長官「国内政策と整合的」 COP26、石炭火力「削減」に後退

西村圭史
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 英国で開かれた国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP26)の合意文書をめぐって、二酸化炭素の排出削減策がない石炭火力発電を段階的に「廃止する」とする当初案から「削減する」に後退したことについて、松野博一官房長官は15日の会見で、「内容は国内政策と整合的であり、日本も着実に脱炭素を進めていく」と前向きに評価した。

 COP26の協議では、石炭火力に頼るインドなどの反対が強く、表現が後退した。日本のエネルギー基本計画では、2030年度の石炭火力の発電割合は19%。2日にCOP26で演説した岸田文雄首相は、アンモニアなどを燃焼させて二酸化炭素を出さない「ゼロエミッション化」でアジアの排出削減に貢献していくと表明した。ただ、技術は確立しておらず、国際NGOから温暖化対策に後ろ向きな国として「化石賞」を出された経緯がある。

 会見で松野氏は「資源が乏しく、周囲を海で囲まれた日本において、安全性、自給率、経済性、環境適合を満たす単一の完璧と言えるエネルギー源がない現状では、多様なエネルギー源を活用することが重要だ。電力の安定供給を確保しながら、石炭火力の発電比率をできる限り引き下げていくことが必要」などと述べた。(西村圭史)