不正送金の預金引き出した疑い、20歳逮捕 8500万円引き出しか

土舘聡一
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 インターネットバンキングを通じて不正送金された預貯金を引き出したとして、警視庁はアルバイトの男性を窃盗と電子計算機使用詐欺などの疑いで逮捕し、15日発表した。容疑を否認しているという。

 同庁は男性が不正送金グループの「出し子」で、昨年10月~今年8月に計約8500万円を引き出したとみている。

 サイバー犯罪対策課によると、男性は今年3月、ほかの人物と共謀し、東京都豊島区のコンビニのATM2カ所で、他人名義の銀行口座から計250万円を引き出した疑いがある。神奈川県の60代男性の口座からネットバンキングで不正送金されたもので、60代男性が使っていた端末がウイルスに感染したことが原因とみられるという。

 昨年以降、不正送金の被害金が引き出されたATMの防犯カメラに、男性に似た人物が何度も記録されており、同課が警戒していた。捜査員が都内の駅で男性の姿を偶然見かけ、身元などを確認したという。

 警察庁によると、ネットバンキングを悪用した不正送金の被害は今年上半期(1~6月)、全国で約4億7900万円に上る。

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 東京地検は2022年8月30日付で男性を不起訴とした。(土舘聡一)

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