ロシアが対衛星ミサイルの発射実験 米「危険で無責任」と非難

ワシントン=高野遼、ロンドン=金成隆一
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 米国務省は15日、ロシアが同日に対衛星ミサイル発射実験を実施したと発表した。実験ではロシアの人工衛星を破壊し、宇宙空間に大量の破片が散乱したという。ブリンケン国務長官は「危険で無責任な実験だ」と非難する声明を発表した。ロシアは実験について発表をしていない。

 米国務省によると、実験により1500以上のスペースデブリと呼ばれる破片が確認され、今後数十万個にのぼる小さな破片が生じる可能性があるという。破片は他の人工衛星や、ISS(国際宇宙ステーション)で働く宇宙飛行士らに危険を及ぼす恐れがある。米国防総省によると、米国側には実験について事前の通告はなかったという。

 ブリンケン氏は「無謀で無責任な行動により、宇宙空間の持続可能性を危険にさらし、すべての国による宇宙空間の調査と利用を危うくしようとしている」とロシアを非難し、各国に対応を呼びかけた。

 また英国防省も同日、ロシアによる実験を宇宙空間の安全を「完全に軽視」するものと非難するウォレス国防相の声明を発表した。声明は「実験から生じた破片は軌道上に残り、何年にもわたって人工衛星や有人宇宙飛行を危険にさらすことになる」と指摘した。(ワシントン=高野遼、ロンドン=金成隆一)