クーデターで国軍が権力を掌握したミャンマーで、汚職など複数の罪で訴追されているアウンサンスーチー氏の裁判が、密室で行われ、公平性に欠ける、と批判されている。裁判はもともと非公開だったが、弁護団がメディアに内容を話すことも禁じられたためだ。スーチー氏の現状を把握できる唯一の機会が失われ、弁護士への圧力も強まっている。
スーチー氏、新たに訴追
国民民主連盟(NLD)政権の国家顧問として事実上、国を率いたスーチー氏と、同政権の大統領のウィンミン氏らの裁判は、首都ネピドーに特別に設けられた法廷で続いている。傍聴も、建物に近づくこともできない。
現地メディアによると、スーチー氏は汚職のほか扇動罪や新型コロナウイルスの規定違反など11の罪に問われていたが、国軍統制下の選挙管理委員会は15日、スーチー氏を含むNLD幹部ら16人を、昨年の総選挙で不正をした罪で新たに訴追した。詳しい罪名などは明らかにしていない。
16日も審理は開かれ、詳し…