近代の越前焼、ブランド復活へ挑戦の軌跡 福井県陶芸館

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編集委員・中村俊介
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 北陸の越前焼といえば中世を代表するやきものだが、残念ながら近代以降の印象は薄い。そこに光を当てた意欲的な展覧会が福井県陶芸館(越前町)で開かれている。時代とともに盛衰をたどった「越前ブランド」の軌跡がみえてくる。11月28日まで。

 越前焼は福井県一帯で焼かれた、褐色の素朴な焼き締め陶器。中世に最盛期を迎え、壺(つぼ)や甕(かめ)、すり鉢などが日本海の流通網を介して北海道や東北、山陰に出回った。瀬戸や備前などと並ぶ「六古窯(ろっこよう)」に名を連ねるが、近世には影を潜め、衰退してしまう。

 開館50周年を迎えた福井県陶芸館では2回に分けて特別展「ECHIZEN BRAND」を開催中。中世を取り上げた前期に対し、後期は「新しいやきものへの挑戦」と題して昔日の勢いの復興にかけた近代以降の再スタートを、あえて取り上げた。

 褐色の土をなんとか白く見せ…

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