春闘目標「企業内最賃1150円以上」 連合が水準引き上げへ

藤崎麻里
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 2022年春闘の統一要求に向け、労働組合の中央組織・連合は16日、労使交渉で決める「企業内最低賃金(最賃)」の目標を今より50円上げ、「時給1150円以上」とする調整に入った。必要とみなす生計費の水準が上がっていることも踏まえ、傘下労組に交渉を呼びかけ、コロナ禍で広がった格差是正をめざす。

 最低賃金法に基づく法定最賃は毎年、政府の審議会が引き上げ幅の目安を決める。都道府県ごとに異なり、現在の全国加重平均は時給930円だ。一方、企業内最賃は、その企業内で雇用形態や組合員か否かにかかわらず適用され、労使が協定を結んで決める。連合は20年春闘で1100円以上の目標を初めて掲げた。

 連合が企業内最賃の目標を掲げるのは、非正規雇用の賃金の底上げが無視できない課題になっているからだ。政府の審議会では企業内最賃が基礎資料の一つとなる。このため、実績を積めば金額改定に影響を与えられるという狙いもある。

 政府が「より早期に全国平均1千円」の目標を掲げていることなどもあり法定最賃の引き上げは今年度、過去最大幅となった。政府の審議会が全国一律28円の引き上げを目安として示し、全都道府県の最賃が初めて800円を上回った。

 10月に就任した芳野友子・連合会長は「全体の底上げにつなげる」として最賃引き上げに力を入れる方針を示している。藤崎麻里