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成人のB細胞性急性リンパ性白血病 新たな二つの遺伝子変異を発見

木村俊介
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 成人のB細胞性急性リンパ性白血病に関わる遺伝子の変異で新たに二つのタイプを見つけたと、国立病院機構名古屋医療センター(名古屋市)や名古屋大などの研究チームが発表した。この二つは抗がん剤治療が難しいタイプといい、治療方法を検討する際の材料になるという。

 急性リンパ性白血病は、B細胞性とT細胞性があり、4分の3がB細胞性。国内では毎年1千人ほど発症し、成人が6割を占めるという。ただ、小児に比べて成人についての研究が進んでいないといい、名古屋医療センターの安田貴彦・分子診断研究室長(血液腫瘍〈しゅよう〉学)らは、国内の15~64歳の患者354人を対象に、骨髄や血液に含まれる細胞の遺伝子を網羅的に調べた。

 その結果、これまでに報告されていない二つのタイプを見つけたという。この二つは成人で多く、治療の経過が非常に悪かった。このほか、日本人で最も多いと考えられるタイプも特定した。今回の調査ではこのタイプが2割を占めた。

 チームの早川文彦・名大教授(細胞遺伝子情報科学)は「患者がどのタイプなのかということは、治療方法の判断に関わる。タイプに応じた最適な治療につながる」と説明している。

 この成果は、国際専門誌に論文(https://doi.org/10.1182/blood.2021011921別ウインドウで開きます)が掲載された。(木村俊介)