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放射線の測定 VRで学ぶ 弘前大が開発

林義則
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 【青森】原発事故の被災者らを想定し、バーチャルリアリティー(VR)で、体に付いた放射性物質の測定方法を学べる研修システムを、弘前大学大学院保健学研究科などが開発した。高価な測定器や管理が難しい放射線源を使わずに学べるのが特徴で、被曝(ひばく)医療を担う看護師や診療放射線技師、学生らを対象に、来年度から研修や実習に試験導入することをめざしている。

 システムは、同研究科の富沢登志子教授らのグループと、VR技術を使った診察実習システムを開発してきた「イマクリエイト」(東京都)が、9月30日に発表した。

 学習者がVRゴーグルをのぞくと、被検者と測定器が映し出されており、両手に持ったコントローラーで測定器を操作。放射性物質が体のどこに付着し、線量がどれくらいなのかを特定する。測定器を動かす速度や体との距離も表示され、正確な測定方法が直感的に身につく。

 また、初心者が段階的に学べるよう、汚染部分を見えるようにしたり、どれほど正確に測定できたのかを採点したりする機能も備えているという。

 今後、システムを使った訓練の効果を検証し、原子力災害に対応する各地の病院向け研修で活用の道を探る。富沢教授は「被災者の放射線測定にあたる自治体職員や、病院の核医学検査従事者にも対象を広げたい」と話している。(林義則)