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「ワクチン・検査過信、懸念も」 分科会の一部メンバー、政府に意見

有料記事新型コロナウイルス

石塚広志 枝松佑樹 下司佳代子
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 政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会は16日、政府が示した飲食やイベントなどでの行動制限の緩和対策案を了承した。あわせて要領が示された「ワクチン・検査パッケージ」を活用することで、緊急事態宣言下でも、飲食店利用者の人数制限をなくしたり、イベントで収容定員まで客を入れたりできるようになる。一方で政府は、感染拡大が深刻になった際、この制度を適用しないことも明記した。

 政府は、社会活動を続けても感染リスクを以前より下げられることをパッケージの利点に挙げた。ただ、接種者の「ブレークスルー感染」が一定程度生じるため、接種済みの人から未接種者に感染させる可能性は完全に排除できないと限界にも触れた。感染状況が悪化し、医療逼迫(ひっぱく)が見込まれる段階では、政府と都道府県の判断でパッケージを適用せず、強い行動制限を要請することがあるとした。

 分科会メンバーの釜萢敏(かまやちさとし)・日本医師会常任理事は会議後、記者団に「パッケージを過信しすぎることに対する懸念(の声)が出た。しっかりした運用がなされることが必要」と述べた。一部メンバーはパッケージについて政府に意見を提出。5段階ある感染の新指標で、レベルが0か1のときは民間事業者が費用の割引などサービスの一環として用いるが、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置の状況になったレベル3(2番目に深刻な状況)では、「状況に応じ、継続運用や停止を検討することも必要」とくぎを刺した。①地域の感染や医療逼迫の水準②感染リスクの大小(大声を発するかなど)③感染が生じた場合の影響の大小(高齢者施設や離島など)を考慮して判断すべきだとした。

 分科会の尾身茂会長は記者会…

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