【21年九州場所3日目】「強いのと、弱いのと」 今場所はどっち?

有料会員記事

松本龍三郎
[PR]

 横綱照ノ富士が若隆景を一蹴した。大関陣は正代が2連勝、貴景勝は先場所敗れた霧馬山を退けた。2関脇もそろって勝利。御嶽海大栄翔との激しい相撲を制して3連勝とし、明生は連敗を2で止めた。宇良や再入幕の阿炎佐田の海らが3連勝。

八角理事長がその日の相撲を語る「理事長が見た!」 、力士らの取組後の声を届ける「支度部屋から」など…デジタル限定のコンテンツを含めた記事や、豊富な写真を連日報じていきます。

(東西トーザイ)因縁の相手、宇良は乗り越えた

 どんな時もぶれない強さが宇良にはある。

 いつものように仕切り線から離れて手をつく。向かい合うのは若手成長株の豊昇龍。潜るような立ち合いからタイミング良く引いて相手をはわせた。

 2秒2。あっけなく勝負をつけた相手には因縁がある。

 2017年秋場所で右ひざの靱帯(じんたい)を損傷し、幕内上位から転落した宇良。手術とリハビリを経て再起し、幕内復帰への道半ばで迎えたのが19年初場所、幕下の土俵での豊昇龍戦だった。土俵際でもつれた宇良は、人の肩を借りて土俵から下り、車いすで花道を引き揚げた。再び、右ひざを痛めてしまった。

 2度目の長期休場を強いられても、29歳は幕内へ戻ってきた。“あの日”の相手だった豊昇龍を意識しないはずはない――。そんな質問に宇良は淡々と言った。「『ここ(幕内)まで来たよー』ぐらい。ちょっと難しいですね、あんまり何も(思うことはない)、はい」

 報道陣が問いを重ねても「また対戦できたことはうれしかったですね」。浮かべたにこやかな表情が、もう過去は乗り越えたと言っているようだった。

 多彩な技で鮮烈な印象を残してきた宇良。意外にも幕内はまだ8場所目だ。自己記録に並んだ初日からの連勝をどこまで伸ばせるか。2年ぶりの九州を盛り上げる存在になりそうだ。(松本龍三郎)

(理事長が見た!)連勝の大関陣に注文も「クセになる…」

 3日目の八角理事長はまず、大栄翔との熱戦を制した御嶽海をほめた。

 「辛抱したってことですよね。受けるんじゃなく、自分から圧力をかけていますから」

 「大栄翔は一生懸命突っ張ろうと思うんだけど、(御嶽海が)そのリズムを出させなかったよね。(2日目まで)勝っているだけに大胆に攻められるというかな。いなすとか、頭になかったですよね」

 以前から期待を寄せる力士なだけに、こう続けた。「こういう相撲を続けていくには、精神的な強さも必要なわけですよね。そういうところですよね、御嶽海は」

 一方で、前日の照ノ富士戦に続き、攻める姿勢を見せながら勝ちにつながらなかった大栄翔について。「悪くはない。悪くはないけど、圧力がかかっていないよね。もっと踏み込んでいけば圧力かけやすいんだけど」

 「体を動かすのは気力ですからね。昨日も今日も、相手が良かったと思って、自分は自分で、同じ気力、同じ相撲を取ると思えば、また上向いてくる。力士は勝つと負けるでは気持ちが全然違ってきますから」

 連日の白星となった2大関には注文もつけた。まずは、霧馬山を沈めた貴景勝へ。

 「(勝負を決めた突き落とし…

この記事は有料会員記事です。残り1443文字有料会員になると続きをお読みいただけます。
【1/24まで】2つの記事読み放題コースが今なら2カ月間無料!