愛犬の死に「真実知りたい」 ペットの医療訴訟が増加傾向、課題も

有料会員記事

白見はる菜
[PR]

 家族同然にかわいがってきたペットの死の原因を知りたい――。犬などのペットの医療をめぐる訴訟が増加傾向にある。だが、賠償が認められても、訴訟にかかった費用を下回ることが多く、飼い主にとって金銭面も精神面でも負担の大きい裁判になりやすいという。

 愛犬が死んだのは手術後に適切な治療を受けられなかったからだとして、飼い主の京都府内の50代女性ら家族が、府内の動物病院の院長を相手取り、約325万円の損害賠償を求める訴訟を京都地裁に起こした。提訴は10月22日付。

 訴状によると、2019年5月、飼っていたオスのチワワ「ジュリアス」に検査で脾臓(ひぞう)に腫瘍(しゅよう)が見つかり、動物病院で脾臓の摘出手術を受けた。術後、胆囊(たんのう)も摘出手術することを勧められ、同年11月に実施。退院後、急性膵炎(すいえん)を発症し嘔吐(おうと)を繰り返したが、院長は「手術と因果関係はない」として経過観察を続けたという。飼い主が別の動物病院に連れて行くと、緊急入院となったが、同年12月に死んだ。

 飼い主は、2度の摘出手術を受けた病院とは別の動物病院2カ所にジュリアスを連れて行ったが、いずれも「脾臓と胆囊の摘出の必要はなかった」と説明を受けたという。飼い主側は、院長が適切な治療をしなかった上、手術リスクの事前説明がなく同意書も作成しなかったのは、治療契約の債務不履行だと主張する。

 院長は取材に対し、「個人情報に関わるので何もお話できない」と話した。

     ◇

 「あのときなんでジュリアスを病院に預けたんだろう……」。飼い主の女性は、泣きながらこう話した。

 11年前、当時大学生だった長女がペットショップで一目ぼれし、家族に迎え入れた。アメリカのキャラクターの名前にちなんで「ジュリアス」と名前をつけてかわいがり、すぐに家族のアイドルになった。

 鶏のササミが好物で、「待て…

この記事は有料会員記事です。残り843文字有料会員になると続きをお読みいただけます。