いきもの目線:大きな耳で暑さ対策 世界最小のキツネ、フェネック

竹谷俊之
【いきもの目線】フェネック@埼玉県こども動物自然公園=2021年10月25日、竹谷俊之撮影
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 今回の「いきもの目線」は、大きな耳が特徴のフェネック。ぱっと見、犬や猫、キツネをミックスしたようなキュートな顔立ちをしている。存在感たっぷりの耳だけでなく、つぶらな瞳やふさふさの体毛も愛らしい。そんなフェネックの魅力に360度動画カメラで迫った。

 フェネックは、北アフリカサハラ砂漠などに生息。イヌ科の動物で、世界最小のキツネの仲間。体長30~40センチ、体重1~2キロ。体は柔らかい毛で覆われ、熱い砂の上を歩けるように足裏も毛で覆われている。穴を掘って生活し、昼間は巣穴で寝て、夜になると活発になる。

 フェネックを飼育している埼玉県こども動物自然公園を訪れた。「ピンと立った大きな耳には意味があるんです」。そう説明するのは、飼育係の鈴木梨沙さん。体内の熱を放散して体を冷やし、体温を調節する役割があるという。また、音には敏感で獲物の動きを察知できる優れた聴力を持っているそうだ。身体も行動も、寒暖差の激しい砂漠に適応している。

 撮影では、小型の360度カメラを木製撮影台にはめ込み、周りに生肉を置いてみた。

【動画】埼玉県こども動物自然公園の飼育係がフェネックを解説=竹谷俊之撮影

 「好奇心は旺盛ですが臆病な性格なので、見慣れないモノに対してどんな反応をするかわかりません」と話す鈴木さん。

 やはり普段と違う様子を感じているのか、エサを食べに来ない。時間だけが過ぎていき、諦めて仕切り直し。カメラだけを砂に埋めてみると、すぐに掘り起こされて失敗。もう一度、撮影台にカメラをはめ込み、台を砂に埋めてカムフラージュ。エサも置かずにセットした。レンズフィルターに興味があったようで、かみついたり、ひっかいたりする様子を撮影することができた。

 フェネックはどんな鳴き方をするのだろう?

 鈴木さんによると、仲間とのコミュニケーションを取るために様々な鳴き声を出すという。不安な時や寂しい時などは「オロロロロ」「クカカカカ」、甘えるときは「クーン」、警戒や威嚇をしている時は「ワン、ワン」と犬のような声でほえることもあるという。(竹谷俊之)