第73回【新聞と戦争・アーカイブ】イベントは過熱する:5

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【2007年6月11日夕刊3面】

 昭和の初め、新聞は競うように、健康にまつわるイベントを繰り広げた。

 毎日新聞社は1929(昭和4)年3月、わが国空前のプレスキャンペーンと自負して「国民健康増進運動」を始める。「国民の健康、国家の興隆」という意義もうたったが、標語は実に簡明だった。

 「まづ健康!」

 一方の朝日新聞社は、翌30年、「全日本健康優良児童表彰会」を始める。全国の小学生から日本一の健康優良児を探して表彰する企画で、文部省が後援した。「少国民の健康如何(いかん)は次の時代を支配する大問題である」と社告に書いた。

 選ばれた子どもたちには、桃…

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