10万円給付で揺れる所得制限 共働きの金銭的豊かさに向き合う時

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聞き手・久永隆一
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 18歳以下への10万円相当の給付をめぐっては、夫婦どちらか一人で生計を支える世帯に所得制限がかかる一方、それよりも世帯収入が多い共働き世帯でもらえる見通しとなり、賛否の議論が巻き起こった。背景には「夫婦どちらかの所得の高い方を所得制限に当てはめる」という児童手当の考え方がある。長年続いてきたこの方式を専門家はどう見るのか。大和総研の是枝俊悟・主任研究員に聞いた。

 ――今回の10万円給付をきっかけに、児童手当の所得制限のあり方が議論になりました。どんな課題があると考えますか。

 「児童手当ができた1970年代と、現代の実態が合っていません。70年代当時は、ほとんどの世帯が夫が『主たる生計維持者』、つまり稼ぎ手で、妻は働いても100万円以下というような家族が大半でした。簡便に所得制限をかける方法として、主たる生計維持者の年収を、世帯収入とみなしても大きな問題はなかったでしょう。しかし、近年は主たる生計維持者の所得が、『世帯収入』とは言えません。現代では、女性で正社員として働き続ける人が増えていて、世帯でみた所得を考えると、今の児童手当の所得制限の考え方は適当とは言えません」

――所得制限をどう変えるべきだと考えますか。

 「私は、世帯合計の所得で判…

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