日米、新経済枠組み合意 中国を牽制 自動車関税撤廃交渉は棚上げへ

有料会員記事

若井琢水、青山直篤、菅原普
[PR]

 日米両政府は17日、貿易やデジタル、サプライチェーン(供給網)分野での連携強化を念頭に、新たな経済協議の枠組みを発足させた。台頭する中国を念頭にインド太平洋地域での経済秩序づくりを日米で主導していく狙いがある。一方、日本政府が、日本車にかかる関税の撤廃が前提となっていると説明してきた日米貿易交渉の継続協議は、事実上凍結された。

 来日中の米通商代表部(USTR)のタイ代表と萩生田光一経済産業相、林芳正外相が17日に会談し、新たに「日米通商協力枠組み」を設けることで合意した。3者の局長級が担い、2022年初めにも協議を始める。日米の安倍・トランプ両政権が設けた二国間の貿易交渉の枠組みは宙に浮く。

 両政府の説明によると、不透明な産業補助金など中国による通商問題への対処のほか、環境、労働、デジタル経済などを主要議題にすえる見通し。経産省幹部は「日米貿易協定の交渉の場ではなく、協力機会を話す場」としている。

 日米貿易交渉をめぐっては、19年9月、当時の安倍晋三首相とトランプ米大統領との共同声明で、20年1月の日米貿易協定発効後、米側が「第2段階」と位置づける継続協議について「交渉を開始する意図である」と合意していた。

 第2段階での最大の争点として、日本側は自動車分野の「関税撤廃がなされることが前提」(安倍元首相)と説明してきたが、別の新たな経済枠組みが発足し、第2段階の協議は実質的に棚上げされる見込みだ。

 日本側からみれば新たな「枠…

この記事は有料会員記事です。残り367文字有料会員になると続きをお読みいただけます。