学園祭の秋、立命館大は2年ぶりリアル開催 「忘れられない思い出」

永井啓子
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 京都の秋は学園祭シーズンでもある。京都府内に34ある大学・大学院はコロナ禍への用心から今年もオンライン形式で開催したり中止したりする大学がある一方、感染状況が改善されたなか、ふだんの年のようにキャンパスに人が集まって実施する大学もある。

 立命館大の衣笠キャンパス(京都市北区)では14日、2年ぶりに「リアル」の学園祭がひらかれた。

 鉄道研究会のブースでは、何本もの列車が走る鉄道模型を展示。鉄道ファンらが次々と訪れていた。

 同研究会の理工学部2年、川滝涼輔さん(19)は「全員で集まって展示物を仕上げることができ、忘れられない思い出になった」と取材に喜びを語った。

 学園祭は、コロナの感染状況が悪化していた4月から、実行委員会が準備を進めてきた。コロナ対策は大学側と協議。入場者を学生数の半分にあたる7千人までとし、事前予約制を取り、指定した食堂以外での飲食を禁止するなどして開催にこぎつけた。

 とはいえ2年前に比べ、展示やステージ企画などの参加団体は半数程度。模擬店は68店から16店に減った。その半面、来場予約システムの導入やライブ配信費用などがかさみ、予算規模は拡大したという。

 委員長で、産業社会学部4年の鈴木輝(ひかる)さん(23)は「対面とオンライン、どちらでも楽しめる新たな形を目指した」と言う。

 対面イベントでは、NHK大河ドラマ「青天を衝け」にも出演している俳優・板垣李光人(りひと)さんのトークショーを開催。インターネットのライブ配信では、会場の様子や展示の見どころをリポートし、ステージ公演の模様も伝えた。

 来場したのは、学生や保護者、住民ら。国際関係学部1年の女子学生は「学生だけじゃない、キャンパスのにぎやかな雰囲気がいい」と話した。

 ほかにも、京都工芸繊維大同志社女子大、京都橘大が同様に、対面形式で学園祭を開催する予定だ。

 ただ、今年もキャンパスでの開催を見送る大学もある。

 京都大の11月祭は、19~22日にすべてオンラインで開催。展示や公演、グッズ販売など100ほどの企画を配信する。

 コロナ禍前は例年10万人ほどが訪れ、全国有数の学園祭として名をはせてきた。だが、オンライン形式では、ただ待っていても「集客力」は期待できない。テーマソングを募ったり、マスコットキャラクター「のべんばくん」がつぶやくツイッターアカウントを開設したり。高校や予備校約100校にチラシも送ってPRに努めている。

 対面開催のノウハウをどう引き継ぐかも課題になっている。11月祭事務局の2年生の一人は「対面開催を主導した経験のある4年生に、現場でのトラブル対応など、今のうちに聞いておかなければ」と話す。

 同志社大の「同志社EVE」も26~28日にオンラインで開催される予定だ。一方、京都産業大や京都教育大は中止した。(永井啓子)