トヨタに日産…日本車がアフリカで人気 企業も中古車市場に熱視線

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ダルエスサラーム=遠藤雄司
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 アフリカ大陸を旅していると、中古の日本車の多さに圧倒される。トヨタ、日産、三菱……。日本と同じ左側通行の国が多い東部や南部では特に目立つ。以前はドバイの業者からの輸入が多かったが、いまは日本企業も積極的。「最後のフロンティア」と呼ばれるアフリカ市場に熱い視線を送っている。(ダルエスサラーム=遠藤雄司

 1984年生まれ。社会部の警視庁担当などを経て、昨年9月にヨハネスブルク支局長。サハラ砂漠より南のアフリカ49カ国を奔走中。

 アフリカ東部の玄関口であるタンザニア最大都市のダルエスサラーム。10月中旬、その港を訪ねると、巨大な自動車運搬船から日本の中古車が次々と走り出してきた。

 トヨタの商用車プロボックスやホンダのフィット、日産のエクストレイルなど種類は様々。ハイブリッド車(HV)のトヨタ・アクアもある。大きい車では「幼児バス」のマークがある小型バスのほか、トヨタのワゴン車ハイエースが目立つ。アフリカ各地でバスや乗り合いタクシーとして使われ、貴重な庶民の足になっている。

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ダルエスサラーム港では、日本からの中古車が輸送船から次々に降りてきた。中には幼稚園バスもあった=2021年10月14日、遠藤雄司撮影

 アフリカは低中所得国が大半を占め、国連環境計画(UNEP)によると、新規登録台数の6割を中古車が占める。タンザニアの隣国ケニアでは9割だという。以前は、日本の中古車はアラブ首長国連邦(UAE)のドバイ経由で輸入されることが多かった。日本の中古車業者とアフリカの消費者の接点が少なかった一方、ドバイは世界中から商品が集まるアフリカ向けの貿易拠点になっているからだ。

 ところが、目の前の船は日本から直接、アフリカに車を運んできた。取引の構図を変えた背景には、インターネットの発達がある。パソコンやスマホを使ってアフリカから日本の業者に注文が舞い込むようになり、アフリカに拠点を構える日系企業も増えてきた。

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ダルエスサラーム港では、日本から輸出された中古車が輸送船から次々に降りてきた=10月14日、遠藤雄司撮影

 その代表が2004年に設立されたビィ・フォアードだ。同社のサイトには中古車の写真が並び、世界中から客が訪れ購入する車を選べる。タンザニアのほかザンビアなどアフリカ16カ国に公認の代理店があり、この日到着した約3500台の半分が同社の輸出だ。直接港に取りに来る客もいるが、契約ドライバーが運転して運ぶことも多い。ザンビアやマラウイなど周辺国の場合は、国境を越えるときに現地のドライバーに引き継ぐという。

 山川博功社長は「中古車を日本から直接運ぶので輸送費だけでも数万円安くなる。オンラインで注文できて圧倒的に安いのがうちの強みだ」と話す。

■日本車、人気の理由は…

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