性的暴行、選手自身が「事実ではない」? 中国のテレビ、メール公表

北京=高田正幸
[PR]

 中国の著名プロテニス選手、彭帥さん(35)が中国共産党元高官から性的暴行を受けたと訴える内容のSNS投稿をめぐり、CGTN(中国国際テレビ)は18日、投稿後に消息不明だった彭さんが暴行疑惑を否定したとする内容のメールを公表した。テニス女子ツアーを統括するWTAに送ったメールとされるが、WTA側は反発している。

 問題の投稿は今月2日、中国のSNS「微博」で、彭さんのものとみられるアカウントで公開された。党最高指導部の一人だった張高麗(チャンカオリー)前副首相から性的暴行を受けたとする趣旨の内容で、投稿はまもなく削除されたがSNSで拡散。WTAは14日、中国側に調査を求める声明を発表した。

 一方、CGTNが18日に公表したメールは、彭さんは疑惑を「事実ではない」と否定し、「私は自宅で休んでいる」とする内容だった。WTAの声明については「私の同意なく公表された」と主張した。

 これに対し、WTAのスティーブ・サイモン最高経営責任者(CEO)は同日に声明で、「彭さんの安全や所在についての懸念が強まった。彭さんが書いたとは信じがたい」と指摘。彭さんと何度も接触を試みたが連絡がついていないことを明らかにし、「彭さんは自由に話すことを許されるべきだ」と訴えた。

 張氏は習近平(シーチンピン)指導部が発足した2012年から党最高指導部の一員である党政治局常務委員を務め、17年に引退した。(北京=高田正幸)