金融庁、みずほのシステム障害で月内にも業務改善命令へ

西尾邦明、江口英佑
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 金融庁は、みずほ銀行で今年2月以降に相次いだ一連のシステム障害をめぐり、同行と持ち株会社みずほフィナンシャルグループ(FG)に銀行法に基づく2度目の業務改善命令を月内にも出す。ガバナンス(企業統治)や企業風土の問題点を指摘した上で、経営責任の明確化も求める。みずほは、FGの坂井辰史社長らの交代を含め、検討する方針だ。

 みずほでは、2月のシステム障害で全国にある8割のATMが停止し、カードや通帳がATMに取り込まれたほか、8月にも全国の窓口で取引が一時できなくなるなど、顧客に影響が及ぶシステム障害を今年計8回発生させた。金融庁は9月に検査中としては異例の業務改善命令を出し、年内のシステム更新などの計画を必要最小限にすることなどを求めた。

 金融庁はこの間、銀行法に基づく報告徴求命令を複数回出し、大規模な聞き取りやアンケートなど集中的な検査を続けていた。障害が繰り返される根本的な要因には、システムリスクに対する経営陣の認識の甘さや管理態勢の構築の不十分さ、企業風土を改善する指導力不足などガバナンス上の問題があると判断した。

 一方、9月末に発生した外為送金が遅れた障害では、外国為替及び外国貿易法外為法)違反の疑いのある手続きをしていたことも新たにわかり、財務省が調べている。

 みずほは6月に坂井社長らの減給処分と再発防止策をすでに発表しているが、更なる対応を求められることになる。ある幹部は「坂井社長を交代させるかについて、指名委員会で議論することになる」と話した。

 みずほ銀行は2002年と11年にも大規模なシステム障害を起こし、金融庁はいずれも経営責任の明確化や再発防止を求める業務改善命令を出している。(西尾邦明、江口英佑)