「あすドイツで演奏を」 ピアニスト反田さんの夢と機械屋を結んだ縁

有料会員記事

今泉奏
[PR]

 ショパン国際ピアノコンクールで2位に輝いた反田(そりた)恭平さん(27)とタッグを組んでいる「機械屋」がある。名古屋に拠点を置く工作機械大手の「DMG森精機」だ。今年春に株式会社のオーケストラを立ち上げた。技術を武器に世界で活躍するメーカーとピアニストとの出合いは、ピンチから生まれた。

 2018年11月末、舞台はドイツの西部の都市ビーレフェルト。日独の工作機械大手が統合してできたDMG森精機のドイツ側の拠点がある街だ。その日は、築100年近いホールで取引先や社員、地域の住民を迎えて、ドイツ本社が主催するコンサートを開く前日だった。

 プログラムには、地元のビーレフェルト・フィルハーモニーに、DMG森精機と親交のあったイタリア出身のピアニスト、アドルフォ・バラビーノさんの名前がしるされていた。コンサートでは、ラフマニノフの「ピアノ協奏曲第2番」の演奏が予定されていた。

 階段から落ちて骨折した。演奏できません――。ドイツ本社にバラビーノさんからの連絡が入った。主役のピアニストを欠いては、演奏会が成立しない。

舞い込んだ出演依頼は……

 社員たちが頭を抱えていたとき、音楽好きの1人が反田さんのホームページの問い合わせフォームに、出演依頼を送っていた。「あす、ドイツで演奏できませんか?」

 一方、反田さんはロシアと福…

この記事は有料会員記事です。残り1657文字有料会員になると続きをお読みいただけます。