「馬術除外に世界から支持」 近代5種、ただし適用は五輪だけ

ロンドン=遠田寛生
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 近代5種から馬術を外し、かわりの種目を採用する方針について、国際近代5種連合(UIPM)は18日、「50以上の各国・地域協会から、方針を支持するとの連絡を受けている」と明らかにした。UIPMには約130カ国・地域の協会が加盟している。

 近代5種はフェンシング、水泳、馬術、射撃、ランニングで行うが、UIPMは馬術を外し、代わりの種目を採用する方針を示していた。支持を表明したのはフランスや中国、フィリピンエジプト、ウガンダなどといい、多くが馬術を行うためにかかる高コストを懸念していた。

 ただしUIPMは、五輪実施時には馬術を外すが、全ての大会で外す考えはないとの考えも示した。五輪では2028年米ロサンゼルス大会から新しい種目を導入して実施したいとしている。

 UIPMのクラウス・ショーマン会長は声明で「我々の競技の未来を真剣に考えている方々から、公式に支持されたことを大変うれしく思う。我々の国際的なコミュニティーは、常に改革を受け入れている」などとコメントした。

 また、2004年アテネ、08年北京五輪男子で金メダルを獲得したアンドレイ・モイセエフ(ロシア)が「これからの世代にも五輪を経験してもらいたい。だから五輪競技として残ることが最も大事だ。残念だが、ほかに解決方法がない」との意見を出した。

 UIPMは4日、近代5種から馬術をなくすことを発表。現役選手やOBらから猛反発を受けていた。

 変更には、東京五輪の近代5種女子の馬術でドイツチームのコーチが、騎手の指示に背く馬を制御しようとたたいた場面の中継映像が放映され、激しく批判されたという背景がある。

 近代5種は、近代五輪を提唱したクーベルタン男爵が考案し、「キング・オブ・スポーツ」の異名を持つが、世界的に見てもマイナー競技で、五輪から外されると競技の存続に関わる、という事情を抱えている。(ロンドン=遠田寛生)