「消息不明は五輪への警告」 中国テニス選手めぐり人権団体が声明
中国の著名プロテニス選手、彭帥さん(35)が中国共産党元高官から性的暴行を受けたと訴えたとされるSNS投稿をめぐり、国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウォッチ(HRW)は18日(日本時間19日)、「北京五輪が2カ月に迫る中、選手やファン、スポンサーは声を上げるべきだ」とする声明を発表した。
投稿は今月2日、中国のSNS「微博(ウェイボー)」の彭さんのものとみられるアカウントで、彭さんが共産党最高指導部メンバーだった張高麗(チャンカオリー)前副首相(75)から性的暴行を受けたなどと訴える内容。彭さんはその後公の場に現れていないが、中国国営テレビは18日、本人が暴行疑惑を否定したとするメールを公表している。
HRWは「消息不明は五輪への警告」と題した声明で、「中国政府は、言動を問題視する人物の消息をたびたび消してきた。批判を封じるためには中国当局はどんなこともする」と批判した。(坂本進)