【21年九州場所6日目】連敗の大関へ「狂うのはすぐ。戻すのは…」

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松本龍三郎
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 横綱照ノ富士隠岐の海を退け、連勝を6に伸ばした。大関貴景勝、平幕阿炎も土つかずのまま。関脇御嶽海玉鷲、宇良は1敗を維持し、新小結霧馬山ら3人が初日を出した。琴恵光は唯一の6連敗。

本場所の一日を、ひとまとめ!注目の取組・力士を特集する「東西トーザイ」、八角理事長がその日の相撲を語る「理事長が見た!」、力士らの取組後の声を届ける「支度部屋から」など…デジタル限定のコンテンツを含めた記事や、豊富な写真を連日報じていきます。

(東西トーザイ)欲深き37歳 四股、すり足黙々と

 玉鷲らしい、力強い速攻だった。

 相撲巧者の遠藤に頭からいく。右からのいなしで崩すと、すかさず相手のあごをとらえて左腕をしっかり伸ばす。上体に頼らず出足が伴っていたから、反撃の隙を全く与えなかった。

 3日目に誕生日を迎え、幕内では松鳳山と並ぶ年長の37歳だ。横綱白鵬の引退によって、幕内での勝ち星と通算の勝利数は、現役力士で1位になった。ベテランと呼ばれて久しいが、体も心も、なにより相撲が若々しい。

 環境は恵まれてはいない。所属部屋には、自身を含めて力士は5人だけ。序ノ口、序二段、三段目、幕下にそれぞれ1人ずつだ。当然、稽古では物足りなさがある。加えて、昨年の新型コロナウイルス感染拡大以降、場所前の恒例だった一門の連合稽古ができなくなった。

 それでも、師匠・片男波親方(元関脇玉春日)の「基本をしっかりやれば大丈夫だから」との言葉を信じ、黙々と四股やすり足、鉄砲をこなしてきた。「上の連中に勝ちたい。大関、横綱を倒したい。それが楽しみ」。何歳になっても衰えない勝利への欲、野心も「若さ」の一因だ。

 初日こそ落としたものの、そこから5連勝と勢いづく。「(場所は)始まったばかりなんで。まだまだ(疲労は大丈夫)っす」。満面の笑みが充実ぶりを物語る。(松本龍三郎)

宇良、失敗の技でリベンジ

 宇良が大関経験者の高安に、2度目の対戦で勝利。決まり手の「足取り」は、4年前の前回対戦で失敗した技だ。黒星を喫したその取組で宇良は右ひざを痛め、番付を落としていった。その記憶が残っているという宇良はこの日の取組後、「一喜一憂しない。変わらず明日からも頑張っていきたい」と話した。

(理事長が見た!)相撲も大リーグのように 力士は胸張って

 中盤戦に入った6日目。取組のスロー映像を見返した八角理事長がつぶやいた。

八角理事長が期待も込めて辛口で評したのは、正代の一番。取材が佳境を迎えると、大リーグ、ア・リーグのMVPに輝いた大谷翔平選手にも話題は広がります。

 「この執念を、もっと、もっと前に出してほしいよね」

 「執念」の主は正代。追い込…

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