美保関灯台と出雲日御碕灯台、重文に

大村治郎
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 国の文化審議会は19日、美保関灯台(松江市)と出雲日御碕(ひのみさき)灯台(出雲市)を国の重要文化財に指定するよう文部科学相に答申した。県内の灯台が重要文化財となるのは初めて。二つの灯台はともに「100歳」を超えて現役で、山陰地方の航路の安全に貢献してきた。県内の重要文化財(建造物)は今回で計26件となる。

 島根半島東端に位置する美保関灯台は、歴史的価値の高さが評価された。山陰地方最古の石造灯台で、高さ14メートル。1898(明治31)年に完成した。灯台のほか、旧吏員退息所(現灯台レストハウス)、旧第一物置、石塀など、当初の施設や構えをよく残している点も貴重だという。灯台の構造は明治初期に多くの灯台を建てたイギリス人技術者リチャード・ブラントンの様式を踏襲し、円筒形の灯塔の上に半円球のドームを載せている。2007年に国の有形文化財に登録された。

 島根半島西端の出雲日御碕灯台は、建築技術がすぐれ歴史的価値の高いことが評価された。1903(明治36)年完成。高さは44メートルで石造灯台では日本一だ。設計は土木技術者の石橋絢彦(あやひこ)。日本人技師が手がけた石造灯台の到達点といわれ、外壁が石材、内壁がれんがの二重壁構造になっている。スコットランドの灯台建設技術が日本にもたらされた後、日本の地理的条件に合うよう創意工夫が進められたことがうかがえる貴重な存在という。2013年に国の有形文化財に登録された。(大村治郎)