中之坊稲荷社など国登録文化財へ 文化審答申

米田千佐子
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 奈良県葛城市の中之坊稲荷社と明日香村の旧大鳥家住宅主屋、離れの計3件が、国の登録有形文化財(建造物)となる見通しになった。国の文化審議会が19日、文部科学相に答申した。登録されれば、県内の登録有形文化財は300件(78カ所)になる。

 県文化財保存課によると、中之坊稲荷社は江戸時代末期に建てられた。現在は当麻寺中之坊の境内の北西隅に立つ。入り母屋造りで、檜皮(ひわだ)ぶきの屋根に、千鳥破風、唐破風が付く。細部に彫刻や組み物もほどこされ、装飾性が高い。江戸時代末期の建築の特徴がよく表れているという。

 旧大鳥家住宅は、1870(明治3)年、呉服商が建てた住宅を1904年に農家の大鳥家が買い取った。

 主屋(建築面積79平方メートル)は、2階の天井が通常より低い、「つし2階建て」と呼ばれる造り。離れ(同66平方メートル)とともに木造2階建て、瓦ぶき。いずれも装飾性の高い格子窓「虫籠窓(むしこまど)」を備える。江戸時代以来の伝統的な民家の形式を今に伝える。飛鳥坐神社参道沿いにあり、現在はホテル「ブランシエラ ヴィラ明日香」の一部として用いられ、宿泊できる。(米田千佐子)