宝塚歌劇団に花組ができて、今年で100周年を迎えた。節目のトップスターをつとめる柚香光(ゆずかれい)は、「感謝と身の引き締まる思いです」と語る。
宝塚大劇場(兵庫県宝塚市)で上演中の「The Fascination!」(作・演出 中村一徳)は、花組100周年を祝う意味で「レビュー・アニバーサリー」と冠されている。宝塚の最近のショーは55分だが、10分延長した特別版だ。
名曲「心の翼」の大コーラスや、元トップで2009年に亡くなった大浦みずき主演のショー「フォーエバー!タカラヅカ」へのオマージュも織り交ぜた。「汚してはならない場面を再演させていただくので、心して挑みたい。光栄ですが、心臓が口から出そう」と話す。
花組の先輩たちの映像を見返すなかで、「品格、もてなす心、ジェントルマンな雰囲気」に心ひかれた。「宝塚の花園にお越しくださったみなさんを包む包容力が、花組の礎にあると思います」と語る。
トップ就任後の道のりは…
トップに就任したのは2年前の秋。大劇場のお披露目公演「はいからさんが通る」は、昨春華々しく開幕するはずだったが、コロナ禍のため初日は4カ月ずれこんだ。舞台に立てる日常が失われ、季節は春から夏へ。7月にようやく幕が開いたものの、再びコロナで休演に見舞われた。
道のりは厳しかったが、前を…