戦争遺跡トーチカを芸術で伝える 北海道帯広で作品展

中沢滋人
[PR]

 太平洋戦争末期、十勝地方の海岸に多く造られた旧日本軍の小型防御用陣地「トーチカ」について芸術を通して伝える作品展が、北海道帯広市の帯広駅地下の「帯広市民ギャラリー」で23日まで開かれている。

 十勝の芸術家のコラボ作品展を企画する「Tokachi Art Links」が主催。会場には、現在朽ち果てつつある戦争遺産を、写真、書道、文芸、刻書のアーティストたちが表現した12作品が並ぶ。

 アクリル板で透明なトーチカを表現したオブジェや、角度によってトーチカの前に立つアイヌ民族の女性が現れる作品などのほか、大樹町の団体職員古川こずえさん(55)が30年あまり撮りためてきたトーチカ群の写真やショートムービーの映写もある。

 古川さんは「戦争で造られたが戦闘に使われることなく、海岸で朽ち果てつつあるトーチカは永遠の平和を祈り続けているように見える。作品を通し、トーチカの存在を知ってもらい、保存へつなげていきたい」と話している。(中沢滋人)