イラン、米国に「全制裁の解除」など要求 核合意めぐる協議は難航か

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テヘラン=飯島健太
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 米国とイランが29日、5カ月ぶりに核合意をめぐる協議に戻る。イラン側は核開発を進める一方、米国には受け入れにくい条件を提示しており、協議は難航しそうだ。

 「我々は米国による制裁の解除という権利を絶対に確保する」。イランのライシ大統領は16日、ロシアのプーチン大統領と電話会談し、こう強調した。

 イランはロシアや中国を「味方」に引き入れ、米国に圧力をかけたい考えだ。

 イランと米英仏独中ロが2015年7月に結んだ核合意では、イランが核開発を制限する代わりに、それまで科されていた制裁を緩める内容だった。

 だが、米国のトランプ前政権が18年5月に一方的に離脱し、制裁を再開。イランは19年5月に合意の制限を破る核開発に着手。今年1月以降、核兵器の原料になるウランの濃縮を進め、制裁解除を迫ってきた。

 バイデン政権が1月に始動すると、米イランは4月に協議を開始。6月までに計6回開かれたが、双方の溝は埋まらず中断した。

 イランでは6月の大統領選で、反米路線で保守強硬派のライシ師が初当選。政権は、西側諸国との関係も重視する保守穏健派から変わった。

 協議再開を前にイランは合意復活の条件を掲げている。トランプ前政権が科した全ての制裁の一斉解除に加え、米国が二度と合意から離脱しない保証も求めている。いずれも米国には過大と受け止められている。

 米国の対イラン制裁にはテロ支援や人権問題が理由のものもあり、全ては解除できそうにない。将来の政府の判断を縛るような保証も現実的ではない。

 一方、米国は核合意の復活に際し、イランのミサイル開発や中東各地の武装勢力に対する支援についても制約をかけたい、という考えがある。

 ライシ師は今月4日、「国益…

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