「オレンジと紺」最後の旅 近鉄特急12200系が完全引退

鈴木智之
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 オレンジと紺の車体で半世紀以上愛された近畿日本鉄道の特急電車「12200系」が20日、ラストランを迎えた。大阪上本町駅、近鉄名古屋駅から賢島駅(三重県志摩市)までツアー客専用の臨時特急としてそれぞれ往復し、計約500人が最後の旅を楽しんだ。

 大阪上本町駅では正午前、運転士と車掌に記念の花束が贈られ、駅長の合図で出発した。ラストランは8月7日に予定されていたが、コロナ禍の影響で延期されていた。乗り込んだ大阪府柏原市の会社役員石田保さん(64)は「近鉄と言えばこの色。思い出のある列車に最後に乗れて、非常に満足」と話した。

 1969年に登場した12200系は、リクライニングシートや洋式トイレを備え、昭和天皇エリザベス女王も乗車した。かつては軽食を販売し「新スナックカー」の愛称でも親しまれたが、2021年2月に定期運用から外れていた。一部の車両は改造して紫色に塗り替え、22年4月、大阪、奈良、京都を結ぶ観光特急「あをによし」として再デビューする。(鈴木智之)