2度競売に出された柴犬トントン 7年がかりでたどり着いた先は

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瀋陽=平井良和
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 北京市内の裁判所が10月下旬から今月上旬にかけて、1匹の柴犬(しばいぬ)をインターネット競売にかけた。裁判所が犬を飼い主の財産として差し押さえて競売にかけ、行き場を失った犬の新たな飼い主探しに乗り出した。実は3年前にも競売にかけられていた。飼い主は見つかったのか。

 柴犬は8歳前後で、名前は「トントン(登登)」。2014年に飼い主の男性から北京市内のペットを一時的に預かる民間施設に預けられた。

 だがこの施設によると、預かり期限だった約1年後には飼い主からの連絡が途絶えてしまった。飼い主はその後も預かり料金を滞納。施設は飼い主を相手取って引き取りに来るよう同市朝陽区の裁判所に訴えた。

 裁判所は飼い主に引き取りを命じる公告を出して呼びかけたが、飼い主の反応はなかった。そこで、裁判所はトントンを飼い主の「特殊財産」とみなして強制執行の形で差し押さえ、18年10月に司法競売にかけた。トントンの新たな飼い主を探すためだった。

 裁判所はトントンのために動画まで作成。トントンの姿に音声をあてて、「裁判官のおじさんが、ご主人を探したけど見つからなかった」「もしよかったら僕を連れていって」などと訴える動画も配信した。

 中国で「日本柴犬」はペットとしての人気が高く、しかも犬を助けるための競売という異例の展開。2千人以上が入札するなど大きな注目を集め、メディアでも報道された。

 すると、元の飼い主が名乗り出た。外国にいたといい、「迎えに行く」として、施設に対する滞納料金も支払った。裁判所はこれを受けて競売を落札期限の前に中止。騒動は一件落着したように見えた。

 ところが、預かり施設によると、飼い主はその後すぐにまた連絡が途絶えてしまった。トントンは施設で過ごし、3年近くがたった。

 施設は再び裁判所に強制執行…

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