忘年会どうする? 非日常を楽しんでみては 「獺祭」蔵元社長の提案
聞き手・岸善樹
今年の忘年会どうする? そんな誘いが聞こえてきそうな季節ですが、去年に続いて「やらない」という人も多いようです。やはりコロナが心配なのか、それとも忘年会への思いが変わってしまったのか。大吟醸酒「獺祭(だっさい)」で知られる旭酒造の桜井一宏社長(45)に、忘年会をどう思っているのか聞きました。(聞き手・岸善樹)
酒造りの業界は年末が忙しいので、忘年会はあまりやりません。新年になって少し落ち着いたら、「お疲れ様」の意味を込めて、来年はみんなと酒を飲もうと思っています。
忘年会でも新年会でも、年に1度の区切りとして、酒を酌み交わし、思いを伝える場は大切だと思います。毎年のお祭りもそうですが、いつもの飲み会とは少しちがった非日常の雰囲気になります。軽い話題も突っ込んだ話もごちゃまぜに飛び交って、なにか新しいことが生まれるきっかけになるかもしれません。
一方で、職場の空気や上限関係が持ち込まれて息がつまるという話もわかります。「去年もやったから」というだけの忘年会は、コロナをきっかけに形を変える時期が来たのでしょう。組織で固まってという宴会ではなく、少人数で、あるいは気の合った仲間と集まる。飲んで楽しいというのが一番大事なんですよ。
とはいえ気の合う仲間とだけ…