彫刻家大森暁生展始まる 菰野の美術館 三重

黄澈
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 彫刻家・大森暁生さんの作品90点を集めた展示会「幻触」(朝日新聞社など後援)が、三重県菰野町の美術館「パラミタミュージアム」で始まった。木や金属などの素材から作り出された作品からは、生命の力強さが感じられる。

 大森さんは東京都出身で現在50歳。愛知県立芸術大学で彫刻を学び、1995年からは、彫刻家・籔内(やぶうち)佐斗司氏のアシスタントを務めた。97年にデビューし、今年で25年。今回は自身初の大規模回顧展だ。

 動物や植物など生き物を題材にした作品を得意とし、オーソドックスな技法を使いつつも、作品は高い現代性を帯びる。鏡面状の素材に取り付けた魚の彫刻は、本当に水中を泳いでいるかのように見える。

 今回の作品展では、現在大森さんが、高松市の讃岐国分寺で手がけている大日如来像の台座部分も展示。像は、8頭の獅子が支える蓮華(れんげ)座など、弘法大師空海が中国から伝えた大日如来像の特徴をすべて備えた形で制作を進めており、来年末の完成を目指している。

 初日の19日、会場を訪れた大森さんは「素材がある種の『気配』を宿すまで彫ることを最低限の条件として、取り組んできた。楽しんでいただけたら」と話した。

 会期は来年2月6日まで。12月23日から来年1月1日は休館。一般1千円、大学生800円、高校生500円、中学生以下無料。新型コロナウイルスの感染予防のために、入館にはマスクの着用が必要。検温も実施する。今月28日午後2時には、大森さんによる講演がある。問い合わせはパラミタミュージアム(059・391・1088)。(黄澈)