入院患者3人の中毒死事件、検察・弁護側が控訴 無期懲役判決に不服

[PR]

 横浜市の旧大口病院で2016年、入院患者3人が中毒死した事件で、殺人などの罪に問われた元看護師、久保木愛弓(あゆみ)被告(34)について、検察側と弁護側の双方が22日、無期懲役(求刑死刑)とした一審・横浜地裁判決を不服として東京高裁に控訴した。

 検察側は点滴に消毒液を混入し3人を殺害したという結果の重大性を重視。過去の同種事件と比較し、死刑が相当と主張していた。

 これに対して判決は争点となった刑事責任能力の程度について、検察側の主張通り完全責任能力があると認めた上で量刑について検討。適性のない看護師を続ける中でストレスをため込み短絡的な発想で犯行を繰り返すなど、動機形成の過程には「被告の努力ではいかんともしがたい事情が色濃く影響している」と指摘した。また、遺族に謝罪しており、反社会的傾向も認められないとした。

 こうした事情を総合的に考え「死刑を選択することは躊躇(ちゅうちょ)を感じざるを得ず、更生の道を歩ませるのが相当」と判断していた。