「反腐敗」掲げた現職が勝利、前首相を批判 ブルガリア大統領選

ベルリン=野島淳
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 ブルガリアで21日、大統領選の決選投票があり、現職のルメン・ラデフ氏(58)が再選を確実にした。同国では14日に今年3回目の総選挙もあり、ラデフ氏に近い「反腐敗」を掲げる新党が第1党になっていた。大統領選を経て、混乱収拾に向け、連立交渉に弾みがつきそうだ。

 同国の大統領は象徴的な役割で任期は5年。ラデフ氏は選挙戦で、ボリソフ前首相ら政府側の汚職問題を批判していた。

 出口調査によると、元空軍司令官のラデフ氏は約66%の得票で、ボリソフ氏の政党が支持する対立候補を破った。ロイター通信によると、ラデフ氏は「変化を求め、汚職と決別し、マフィアを権力から排除したいという人々の願いがはっきりした」と語った。

 ブルガリアでは今年4月、7月と総選挙があったが、いずれも連立交渉が不調となり、今月14日に3回目の総選挙を実施した。ラデフ氏が任命した暫定政権で閣僚を務めたメンバーの新党が勝利し、他党との連立交渉を進めている。

 ブルガリアは、新型コロナウイルスのワクチン接種を終えた割合が欧州連合(EU)内で最低の約24%にとどまる。政治を安定させ、コロナ対策を進めることが急務となっている。(ベルリン=野島淳