宗兄弟が選ぶ名勝負5選 福岡国際マラソン、75回の歴史に幕

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構成・伊藤隆太郎
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 福岡国際マラソン選手権が12月5日の第75回大会で幕を下ろす。日本のマラソン界を牽引(けんいん)してきた宗茂・猛兄弟が歴代の名勝負を五つ選び、振り返った。(敬称略)

1967年 クレイトン、2時間10分の壁破る

 宗茂、宗猛の兄弟が初めてマラソンのすごさに触れたのはテレビで見た福岡国際マラソンだった。1967年の第21回大会。当時ほとんど無名だったオーストラリアのデレク・クレイトンが、世界で初めて2時間10分の壁を破る偉業を成し遂げた。

 2人は当時、中学生。本格的に陸上競技に挑みだしたころだ。「大柄なクレイトンを小さな佐々木(精一郎=九州電工)さんが懸命に追い上げたが、途中から脇腹を押さえて苦しそうになった」。今もそのシーンを茂は覚えている。

 34キロ地点で佐々木が後退すると、あとはクレイトンの一人舞台となり、ペースを落とさず、2時間9分36秒でゴール。エチオピアのアベベ・ビキラが持っていた世界記録の2時間12分11秒を大幅に更新した。

 後になって佐々木から2人は聞いた。前夜に福岡市の歓楽街・中洲で水割りを何杯も飲んだそうだ。「そりゃ、腹も痛くなるよね」と笑う2人。それでも佐々木は日本最高記録の2時間11分17秒で、2位に入った。英雄として迎えられ、また中洲で飲んだという。

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 「古き良き時代だった」と猛…

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