「最高を子どもたちに」NZラグビーと大正製薬 異例契約の背景は

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聞き手・野村周平
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 リポビタンDなどでおなじみの大正製薬が、ニュージーランド(NZ)ラグビー協会と6年間の「グローバルパートナー契約」を結んだ。実はこの契約、NZ協会が大正製薬のために作った枠組みだという。

 4年に1度のワールドカップ(W杯)で最多3度の優勝を誇る「オールブラックス」との連携に、どんな狙いがあるのか。上原茂社長(45)に聞いた。

 ――契約の経緯は。

 2019年W杯日本大会の期間中、オールブラックスの名選手だったダン・カーターリッチー・マコウによる「感謝の集い」が東京・原宿であった。そこに呼んでいただき、NZ協会CCO(最高商務責任者)のリチャード・トーマス氏らと面会したのが始まり。

 ――どんな話を。

 長年、日本代表のサポートをしてきた中で、日本ラグビーの手本となるモデルを探していた。トーマス氏らと話して感じたのは、NZ協会の組織基盤の確かさ、パートナーとの関係の深さ。

 NZ協会のメインスポンサーだった(保険大手の)AIG会長もいた。彼らはオールブラックスがやりたいことを心底、支えていた。単なる商業的なパートナーとは違う。素晴らしいな、と。

 その後、NZ協会と正式に話す機会を設けたら、彼らは日本やアジアへの普及に興味がある、と。W杯で南アフリカと戦ったNZの初戦。横浜のスタジアムに約6万人が集まり、その9割以上がオールブラックスファンだったそうだ。日本でホームのような試合ができた、と喜んでいた。

 一方、「大会の盛り上がりの割に、日本では子どものラグビー環境が整っていない。ラグビーをする子どもも限られている」とも指摘していた。僕もそう感じていた。ラグビーをできるグラウンドはわずか。ボールは特殊な形をしていて、試合をさばけるレフェリーも少ない。

 「そういう課題をどうすれば解決できるか。一緒に考えてやりませんか」と彼らは言ってくれた。僕らの問題意識とNZ協会のできることが一致した。彼らは、オールブラックスのブランド力や知見を国内の普及に生かせる新たなスポンサーの枠組みを今回作ってくれました。

 ――大正製薬は、NZで事業展開しているわけではない。

 商売的な意味合いよりCSR…

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