コロナ禍のシェルター それぞれの事情

藤原伸雄
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 朝の日差しが入り込むアパートの一室。神奈川県内にある部屋には電子レンジなどの家電や布団が設置されている。

 ここは生活困窮者などが利用する一時避難場所。いわゆる「シェルター」だ。最寄り駅からは徒歩15分の場所にある。

 10月は、母親の再婚相手に性暴力などの虐待を受けていた20代女性や薬物依存の40代女性、仕事を失った30代男性などが暮らしていた。生活支援を受けた利用者が仕事を見つけて自立すると、また新しい人の暮らしが始まる。

 NPO法人と自治体が4部屋を管理する。コロナ禍で入居者が抱える事情は多様化し、その数も増えている。感染者数がピークを迎えた頃は、倉庫だった場所を住居として活用することもあった。

 問題は入居前に入居希望者と自治体のケースワーカーが電話で相談することが増えたことだ。NPO側もコロナ前は入居前の面談に同席していたが、今はできない。NPOのシェルター担当者は「人は生きることが全て。きめ細かに事情を聴かないと、きちんとした自立支援につなげられない」と話している。藤原伸雄