4知事「土砂は県境越える」 盛り土の罰則つき法規制を国交相に要望

阿久沢悦子
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 建設残土の埋め立て(盛り土)をめぐり、全国で土砂災害が相次いでいることから、茨城、埼玉、静岡、大阪の4府県の知事が22日、斉藤鉄夫国土交通相に法整備を求める要望書を連名で提出した。

 要望書は、静岡県熱海市で26人が死亡した7月の土石流に触れ、「土砂は都道府県境を越えた移動がある」「(自治体の)条例で定める罰則では抑止力に乏しい」と指摘した。法整備の項目として、土砂の搬入・埋め立てを許可制とし、全国統一の許可基準を定める▽適正処理の命令規定や抑止力のある罰則規定の制定、など五つを挙げた。

 斉藤国交相は「年内には盛り土総点検の結果も踏まえて、今後の方向性を打ち出す予定だ。国交省としては、前向きに頑張っていきたい」と応じたという。

 茨城県大井川和彦知事は取材に「第2、第3の熱海を出さないため、一刻も早い法整備をお願いしたい。土砂の発生者の責任を明確にし、罰則を設けて実効性を上げる必要がある」と述べた。

 静岡を除く3府県はこれまで単独で国交省に要望してきたが、連名で要望するのは初めて。

 要望では、既存の残土の撤去で、行政代執行の自治体負担を軽減するための財政支援制度の創設も求めた。静岡県交通基盤部の佐野貴洋理事は「盛り土点検の中で、(撤去の)措置命令を出した場所が複数ある。業者が応じない場合、甚大な被害を防ぐには行政による撤去しかなく、相当な費用がかかる」と話した。(阿久沢悦子)