「最大級の侮辱的な言葉」と認定 米軍パワハラ、日本政府に賠償命令

村上友里
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 神奈川県米海軍厚木基地で働いていた日本人の元従業員が、米国人の上司からパワハラを受けたとして約3800万円の賠償を日本政府に求めた訴訟の判決が22日、東京地裁であった。三輪方大裁判長は「米国での最大級の侮辱的な言葉で叱責(しっせき)して人格権を侵害した」とパワハラを一部認め、55万円の支払いを命じた。

 原告側の代理人弁護士によると、在日米軍基地で働く日本人へのパワハラが裁判で認定されたのは初めてとみられる。判決は、従業員を雇用し米国に労務提供する日本政府には従業員の労働実態の把握が求められていると指摘し、賠償責任があると結論づけた。

「クビ」「うそつき」と叱責され、適応障害

 判決によると、60代女性の元従業員は、米軍人やその家族の日本での生活を支援する部署で勤務。2013年に米軍所属の女性上司からパワハラを受け、適応障害になり、休職後の16年に退職した。

 判決は、元従業員の仕事内容について不満を抱いた上司が「クビにしてやる」「うそつきだ」「やることすべてが間違っている」「すべてが気に入らない」と叱責したことをパワハラと指摘。「職場内の優位性を背景に精神的苦痛を与えた」と述べ、適応障害の診断と叱責との間に因果関係があると認めた。(村上友里)